ふわふわうさぎと月のやさしいベッド

ふわふわのしっぽをもつうさぎのモクは、夜になるといつもお気に入りのまくらでぐっすり眠ります。ところが今夜、そのまくらが見当たりません。

「ぼくのふわふわまくら、どこへいったのかな？」

モクがしょんぼりしていると、となりのくまのこコロがやって来ました。

「泣かないで。いっしょに探そう！」

コロとモクは森の中を歩きます。
きらきらひかるほたるたちが灯りをともしてくれました。

でも、やわらかいまくらは見つかりません。
モクは目に涙をためながらつぶやきました。

「まくらがないと、ねむれないよ……」

すると、空からやさしい声が聞こえてきました。

「おやおや、そんなに困っているの？」

見上げると、まんまるのお月さまが笑っています。

「モクくん、わたしの光る雲をまくらにしてごらん」

お月さまは銀色の光を森にそそぎ、ふわふわの雲が木々の上に降りてきました。

モクがそっと頭をのせると、雲はもちもちであたたかく、まるでお母さんの抱っこのよう。

コロもとなりにごろん。ほたるたちも雲のまわりでやさしく舞います。

モクは深く息を吸い、ゆっくりとはきました。
雲は揺りかごのようにゆらゆら――。

星たちは子守歌をささやき、お月さまはモクの耳をそっと撫でました。

「おやすみ、モク。すてきな夢を。」

モクのまぶたがとじるころ、雲はそっと森のベッドへおろしてくれました。

次の朝、モクが目を開けると、なくなったはずのまくらが胸の上にちょこん。

――ふわふわまくらと、お月さまのやさしい魔法。
それは、ぐっすり眠った子だけが覚えていられる内緒のおはなし。

今日も夜になったら、モクは空を見上げてそっと手を振るのです。

★ おしまい ★

※AIで執筆した作品となり、フィクションです